2回目の総括質問。23分のお時間をいただき、以下の3点質問いたしました。

1 防災について
2 農業施策について
3 学校給食について

質問の様子はこちら↓

総括質問録画

こちらが実際の質問と答弁です↓

【阿久澤議員】通告に従い質問いたします。初めに、防災について伺います。災害への備えには、自助、共助、公助という3つの視点が重要であると言われています。自助は自分の命を自分で守ること、共助は地域で助け合うこと、そして公助は行政が行う支援です。近年地震に関しては、南海トラフ地震や首都直下地震など広域災害の発生リスクが高まる中で、行政の支援を待つだけでなく、自助、そして共助の重要性が高まっています。本市は自主防災会の設立を支援しており、地域ごとに設置が進められていますが、平常時及び災害時においてこれらの組織に対してどのような役割や機能を期待しているのか伺います。

【危機管理担当部長】本市におきまして、自主防災組織は地域における共助の中核を担う重要な存在として位置づけております。災害の激甚化や多様化が進む中、行政のみでは対応にも限界があることから、地域住民自らの主体的な備えと自発的な行動が不可欠であると考えております。そのため、各地域では平常時には防災訓練や啓発活動、防災資機材管理などのほか、災害時要配慮者の把握といった様々な場面を通じて地域の防災力向上に取り組んでいただいております。災害時には、地域住民への避難呼びかけや安否確認、情報伝達などに加え、避難所の支援といったような地域内での初動対応が求められる場面において、共助としての重要な役割を果たしていただけることを期待しております。

【阿久澤議員】本市においては、自主防災組織は地域における共助の中核を担う存在であることを理解いたしました。

 では次に、自助、共助、公助の観点から、市と地域の役割分担についてどのように考えているのか伺います。

【危機管理担当部長】市と地域の役割分担の考えについてでございますが、災害対応では自助、共助、公助のバランスが重要であり、市は公助の立場から指定避難所の整備や防災情報の発信、災害対策本部の運営、応援協定締結などといった広域的、専門的な分野を担い、地域の共助を補完しております。本市といたしましては、地域が主体的に防災活動を行えるよう環境整備に重点を置きまして、市民一人一人が自分事として災害に備える自助の意識を高めていただけることが地域全体の防災力向上につながるものと考えております。

【阿久澤議員】地域が担う共助の部分が、実際には十分に機能していない場面もあると感じております。そこで、現在市内における自主防災組織の設置状況について、未設置または活動が停滞している地区はどの程度あるのか、具体的な数や割合について伺います。

【危機管理担当部長】自主防災組織が未設置または活動が停滞している地区の具体的な数や割合についてでございますが、本市では現在284の自治会のうち253自治会が自主防災組織を設立しております。本年5月末時点ですけれども、31の自治会で自主防災組織が未設立となっております。また、議員ご発言のとおり、設立済自治会において一部では活動が十分でないというような、いわゆる休眠状態となっているケースも見聞いたしますけれども、地域の活動状況に関しましては、自治会から活動報告などが提出されない場合には実態の把握が難しく、市全体としての活動状況を正確にお示しすることが困難な状況でございます。したがいまして、今後は全体状況の把握に努め、休眠状態の自治会に対しては活動促進を図るなど、引き続き地域への支援をしてまいりたいと考えております。

【阿久澤議員】全体状況の把握は難しいということですが、では活動が活発な地域とそうでない地域の間で格差が見受けられますが、その要因について市はどのように分析しているのか伺います。

【危機管理担当部長】活動が活発な地域とそうでない地域の格差要因についてでございますが、組織の運営主体である自治会ごとによる体制や意識の違いが大きいのではないかと捉えております。例えば自治会の中に防災活動へ積極的に取り組むリーダー役の方がいる地域では、訓練や啓発活動が定期的に行われ、住民の関心も高まる傾向がございます。一方で、自治会活動自体があまり活発でない地域や防災活動の経験が少ない地域では、組織としての定期的、継続的な活動が難しくなっている状況が見受けられます。また、防災への優先度が相対的に低い地域や新興住宅地で住民同士のつながりが希薄な地域では活動に結びつきにくい傾向があり、こうした社会的背景も活動格差の一因であると考えております。

【阿久澤議員】では、こうした状況を踏まえて、自主防災組織の課題について市はどのように捉えているのかお伺いします。

【危機管理担当部長】自主防災組織の課題につきましては、先ほども申し上げましたが、持続可能な組織運営が困難になっている地域があるという点が挙げられます。具体的には、自治会を基盤として組織されていることから、自治会役員の交代や高齢化、さらには担い手不足などが活動継続の障壁となっているものと認識しております。また、自主防災会を設立していても訓練が形骸化している例もあり、災害発生時に実効的に機能するための備えが不十分ではないかといったケースも見受けられます。さらには、若年層や新たに転入した住民の参加が限定的となってしまい、多世代が連携する防災体制の構築が進んでいないことも今後の大きな課題と捉えております。こういった点を踏まえまして、組織の活性化と将来を見据えた人材育成の両面から対策を講じていく必要があると考えております。

【阿久澤議員】では、この課題に対して、市はどのような支援策を講じているのかお伺いいたします。

【危機管理担当部長】課題に対する支援策についてでございますが、本市では自主防災組織が地域の共助の中核としてしっかりと機能できるよう、様々な側面から支援を行っております。未設立の自治会に対しましては研修会を開催し、自主防災会の必要性を丁寧に説明するとともに、本市におります防災アドバイザーによる個別の支援も行っております。また、既に設立されている自治会には、防災訓練の実施を企画立案段階から支援するほか、資機材の整備に必要な経費への補助なども行い、活動の継続と充実を後押ししております。今後も様々な支援を行いながら、各自治会における自主防災活動を推進し、地域防災力のさらなる向上に努めてまいりたいと考えております。

【阿久澤議員】ご答弁にありました支援策というのは、自主防災組織が未設立の自治会への支援と、既に設立された自治会であって自発的に活動が行われている組織への支援であると捉えることができます。特に活動が行われている組織への支援は、防災危機管理課による出張防災講話や地震の揺れを体験できる起震車シェイクアウト号の派遣など充実していると感じております。ここで課題だと感じますのは、既に設立済みだが、休眠状態となっている自治会への支援です。自主防災組織を地域における共助の中核を担う重要な存在として位置づけながらも、自主防災組織の全体の状況把握がなされていないということは、実際に災害が起きたときに共助がどのぐらい機能するかという予測を立てることができないということになります。共助は地域の責任という認識にとどめるのではなく、平常時に共助を市がどう支えるかということを考えていかないと、災害時に地域の力としての共助が市全域で機能していかないのではないかと思います。まずは、現状を把握していただくこと、そして既に活動に取り組まれている自主防災組織へのさらなる支援については、自主防災に取り組む地域のリーダーやその活動に関わる人が実践的な情報を共有できる場というものを整備していただくことを要望いたします。


 続いて、農業水路の維持管理について伺います。水路の維持管理は利用者が行うものであることは承知しておりますが、地域の担い手の高齢化や人手不足により、農業用水の水利組合などにおける草刈りや水路清掃などの維持管理が困難という組合が増えています。市にも多くそのようなお声が寄せられているものと思いますが、これまでに寄せられた相談のうち市が対応した状況についてお伺いいたします。

【農政部長】農業水路等の管理の状況についてでございますが、除草作業や水路の清掃など、日常管理につきましては利用者が主体を担っていただいております。施設の老朽化対策や災害時の対応など、技術的に困難な工事につきましては、市に相談いただいて対応しております。水路清掃や草刈りの相談が寄せられた中で、水路の閉塞など緊急対応として過去に市で対応した件数は、年間、水路清掃が約100件、除草業務が約60件となっております。

【阿久澤議員】ご答弁いただいた数字は緊急対応をした件数ということなので、相談の件数はこれ以上に多いということを伺っております。今後担い手の高齢化や人手不足などで限界を迎える地域が増え、相談件数も増加すると予想されますが、市としてはどのような支援を行っていくのでしょうか。特に人手不足への対応など、現場に寄り添った市独自の支援策を講じる考えはあるかお伺いします。

【農政部長】維持管理に伴う支援についてでございます。国庫補助である多面的機能支払交付金事業の実施を地域に勧めております。水利組合の組合員に新たに地元の住民の方たちなどが組織を組んで参画する以外にも、既存組織に参加する広域化などの取組もできる多面的機能支払交付金事業の活用は有効なものであると考えております。維持管理の相談をいただいた場合には、地元での制度説明会を開催するなど、ソフト面での支援を行っております。

【阿久澤議員】限られた予算の中で全ての相談に対応することが現実的には難しいということを踏まえると、多面的機能支払交付金の活用については解決策の一つであり、その周知や説明会の開催に努めていただいていることは理解できました。しかし、現場では近隣の取組を参考にしたくても情報が見えにくいという声も多く聞かれます。制度そのものだけでなく、地域の情報や活動実態を可視化し、共有する仕組みを整えることがこの事業の活用を推進していく上で必要であると考えます。また、この事業ありきで考えるのではなく、現場の人が感じる、そもそもどこに相談したらいいのか分からないという障壁をまずは丁寧に取り除く取組を期待いたします。

 続いて、地域計画についてお伺いします。地域計画は、地域ごとに将来の担い手を明確にし、農地の利用方針を定めていくことで農地の集積、集約化を進める仕組みですが、昨年度市内12地区の地域計画が策定されたところでありますが、今後計画を推進していく上での課題について伺います。

【農政部長】地域計画推進における課題についてでございます。昨年度市内12地区で検討会を開催して、計画策定の協議を進めてきました。農業委員、推進委員など関係者も含めご出席いただきましたが、全ての関係者が出席し、話合いの機会を設けることができませんでした。端的に言いますと、参加者が極端に少ない事例もございました。農地の集積や耕作放棄地の解消には、農地の拡大を希望する担い手が協議の場へ積極的に参加していただくことが大きな鍵となると考えております。このため、キーになる方々ができるだけ多く参加できるよう、地域において効果的な意見交換や情報共有ができるような仕組みを構築していきたいと考えております。

【阿久澤議員】では、地域の農業の担い手や農地の所有者に対して、今後地域計画の継続的な更新を行っていくに当たり、地域計画策定のメリットや意義を分かりやすく伝える工夫や情報発信の充実についての考え方について伺います。

【農政部長】地域計画の情報発信の充実についてでございますが、これまで地域計画の策定に当たり、各地区における検討会の開催やホームページによる案内、地域の認定農業者等への郵送による情報提供及び案内等を行ってまいりました。今後も各地区の10年後の担い手を含めた今後の在り方を継続的に話し合う場である検討会への参加を含め、地域の農業の担い手や農地の所有者に対する効果的なアプローチが可能な情報発信の方法について引き続き検討していきたいと考えております。

【阿久澤議員】担い手だけでなく、農地を相続した農地所有者からは、今後農地の管理をどうしたらよいのかという不安の声も多くお聞きします。検討会を開催することが必ずしも解決につながるわけではないとは思うのですが、自分の地域でどんな話合いが行われているのか、そしてこの農地が将来どうなっていくのかということを何となく分かるだけでも開催の意味はあると思います。せっかく検討会を開催するのであれば、農地の所有者や農業関係者以外の地域住民などもオブザーバー参加できるといったように、開かれた場づくりを意識して進めていただきたいと思います。


 次に、学校給食についてお伺いします。第1回定例会でもご答弁があったかと思いますが、改めて学校給食の前橋市産野菜の使用率における目標値と現状の率についてお伺いします。また、前橋市産農畜産物の利用拡大の取組について併せて伺います。

【教育次長】初めに、本市産野菜の使用率における目標値でございますが、第4次前橋市食育推進計画におきまして40%以上を目標値に掲げ、地産地消の推進を目的に最優先で発注し、学校給食へ活用しております。

続いて、本市産野菜の使用率でございますが、令和6年度末では27.17%となり、前年度の28.92%をやや下回る結果となりました。これは、令和6年8月末時点では対前年同月比で7.36ポイント上回っておりましたが、その後の猛暑や集中豪雨など天候不良の影響により、収穫量が大きく落ち込んだことに起因するものと考えております。

 次に、今年度の本市産農畜産物の利用拡大の取組でございますが、農政部と連携いたしまして、本市産豚肉を使用した給食の提供を行うほか、昨年度に引き続き、有機野菜を使った献立を富士見共同調理場管内の学校に提供する予定でございます。このほか本市産小麦100%のまえばしロールも継続して提供を予定しております。今後も関係部署、関係機関と連携いたしまして、地産地消のさらなる向上に努めてまいりたいと考えております。

【阿久澤議員】令和6年度末時点で27.17%と目標の40%に届かず、前年度比でもやや減少したとのことでありますが、今後本当に使用率を上げていくのであれば、使用率低下의要因を天候不良と片づけるのではなく、もう少し丁寧な検証が必要だと思っております。食材を納入する農家から見れば、納品時間、帳票の処理、規格などは調理場側の条件に合わせることが求められています。継続的に前橋産の農産物を活用していくために、行政側が農家に歩み寄る体制、例えば規格の柔軟化、収穫時期などの調整は検討されているのでしょうか、お伺いします。

【教育次長】本市産の農産物を活用する場合には、可能な範囲で柔軟な対応を行っておるところでございますけれども、本市では共同調理場方式を採用していることから、一定の規格を満たす必要がございます。さらには、その規格だけでなく、納品時間や帳票処理、納入量など、農家の皆様にとって調理場側の条件に合わせるということが負担になっていることは認識しています。そこで、継続的に本市産の農産物を学校給食に活用していくため、農家の皆様との連携を深めながら、より現場の実情に即した体制づくりについて検討を進めてまいりたいと考えております。また、使用する農産物につきましても、旬のものを子供たちに味わってもらえるよう、専門知識を有する学校栄養職員が収穫時期なども考慮しながら、引き続き献立を作成してまいります。

【阿久澤議員】農家さんは、手間やコストをかけて納入する以上、それに見合うメリットがなければ続けることは難しく、農家が参入しやすい環境を整えるのは、農家と行政、給食現場との双方向の対話の場を設けることが重要と考えますが、そのような取組の実施状況や今後の予定についてお伺いします。

【教育次長】農家の皆様が学校給食へ参入しやすい環境を整えるためには、給食現場を含む我々行政が対話の場を設けることが重要であると認識しております。本市では、昨年6月に農政部門とJA前橋市との三者協議を行い、地産地消の向上に向けた現状や課題を共有いたしました。その際、本市産野菜が使用できていない品目を明示した資料をJA前橋市に提供し、協力を依頼したところでございます。また、12月にはJA前橋市青年部の皆様を対象に、学校給食への納入に関する説明会を実施いたしました。この説明会を契機に、参加事業者や市農政部門からの紹介により、新たに3軒の農家の方々に納入業者として登録いただいております。8月には、農業経営士さんとの意見交換会への参加を予定しておりまして、今後とも引き続き農政部門と連携しながら、本市産農産物の利用拡大に取り組んでまいります。

【阿久澤議員】農家との対話の機会が少しずつ広がりつつあることは理解いたしました。持続的に本市農産物を学校給食に活用していくためには、定期的に現場の課題を丁寧にすり合わせていく姿勢が必要なのではないかと考えております。今後も農政と教育の連携の下、取組の推進を期待しまして、私の質問を終わりにいたします。