市議として初めての総括質問。質問時間は質問と答弁で18分のお時間をいただき以下の3点について質問いたしました。

1 第七次前橋市総合計画について
2 農業施策について
3 自治会について

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総括質問録画

【1番(阿久澤萌議員)】 通告に従い、質問いたします。初めに、第七次前橋市総合計画についてです。第七次前橋市総合計画は、本市におけるまちづくりの最上位計画であり、計画が示している考え方は、前橋が所管するあらゆる計画や事業推進の前提となる重要な計画であると認識しております。今回改訂版を策定する過程においては、各重点事業の成果を状態として表現し、ロジックモデルと呼ばれる手法を活用して、本市が実施する事業が目指す状態やその状態をつくるための手段を結びつけ、可視化したと聞いております。例えば総合計画の重点施策の一つであるふるさとを愛し、未来へつなげる人づくりの項目においては、文化財施設の入館者数といった数値的な成果指標に加えて、目指すべき最終成果として、市民が文化財に触れ、お薦めの文化財を言える状態といった形で表現されております。各重点事業の成果を状態として表現したことの背景や、どのように最終成果を設定したのかなど、具体的な方法について伺います。

【未来創造部長】 重点事業における最終成果の設定についてでございます。これまでの計画は、重点事業の実施により目指す姿の部分が可視化できておらず、また表現が不安定だったものを統一化、言語化する必要があると考え、最終成果を状態として表現することといたしました。また、実際の最終成果の設定に当たっては、まずは一番大事な部分であるその事業の最終成果、つまり目指すべき姿を重点事業の担当課と政策推進課にて徹底的に議論を行いました。そして、その成果に結びつくために効果的な行政手段となる各事業の洗い出しを行うという流れで全ての重点事業を総ざらいいたしました。各担当課と政策推進課職員、延べ500人以上の職員でコミュニケーションを重視しながら進めてきた点がこれまでの改定作業と大きく変化した点だと考えております。

【1番(阿久澤萌議員)】 最終成果を状態で表現した過程、設定方法については理解いたしました。目指すべき状態について、コミュニケーションを図りながら協議し、またその結果を職員間で共有することは意義があることだと思います。
また、総合計画には目指すべきまちの実現に向けて、その方向性を示す羅針盤を地域全体で共有することが必要であると書かれておりますが、市民が総合計画に触れる機会は少なく、あまり認知されていない印象であります。着実な振興に向けて、策定する計画の内容や目的を共有していくことが重要だと考えますが、そこで今後における職員間での活用及び市民への周知方法の検討状況について伺います。

【未来創造部長】 まず、職員間での活用についてでございますが、これまで担当者ごとの頭の中にしかなかった事業の目的と手段が可視化され、多くの関係者間で情報を共有することができるようになったことで、ロジックモデルが総合計画の共通言語としての役割を果たし、今後の議論が活性化するものと考えております。また、市民への周知方法等についてでございますが、まずは広報まえばし4月号への掲載を予定しており、併せてホームページ、SNSも活用しながら周知を行ってまいります。また、次年度も開催を予定しておりますタウンミーティングとの連携などを通じ、市民の皆様の声を聞きながら、計画の着実な進行や改善に取り組んでいきたいと考えております。

【1番(阿久澤萌議員)】 事業の目的と手段が可視化されたことで、職員にとってまずは日頃の業務において何のために何をするのかを意識することにつながっていくことが期待されますが、状態を成果として設定することで、その状態を達成するための事業への意見や様々な取組のアイデアが自発的に職員から出てきた場合、そうした意見を言いやすい空気感や発案したアイデアを形にできるような担当課内の職員同士の協力や他部署との連携が重要になってくると思いますので、議論が活性化しただけで終わらないような取組を行っていただきたいと思います。


続きまして、農業施策について質問いたします。農業者の減少に伴い、農地を利用する人も減少し、全国的にも遊休農地が増加しております。遊休農地とは、1年以上耕作されておらず、かつ今後も耕作される見込みがない農地、または周辺地域の農地と比較して利用の程度が著しく劣っている農地でありますが、本市の東部地域においても遊休農地が近年増加し、市民の皆様からも遊休農地の問題に関してお声を頂戴する機会が大変多いと感じております。そこで、本市における遊休農地の現状と遊休農地を解消するためにどのような取組を行っているのか伺います。

【農政部長】 初めに、本市における遊休農地の現状でございます。農地法に基づく農地利用状況調査の今年度の調査結果では、本市全域で遊休農地率は4.4%でした。最も遊休農地率が高いのは、芳賀地区の10.02%、続いて宮城地区の6.49%、富士見地区の5.91%、粕川地区の4.93%、大胡地区の4.58%で、いわゆる中山間地域における遊休農地率が高くなっている状況でございます。
次に、遊休農地を解消するための取組でございますが、農業委員会において農地所有者へ農地利用に関する意向調査を実施し、自ら耕作できないと回答があった農地については、農地中間管理機構や担い手へ農地の仲介やあっせんを行うほか、農政課の耕作放棄地再生支援事業などにより遊休農地解消に向けた調整を行っております。

【1番(阿久澤萌議員)】 現状と取組について承知いたしました。農業者の高齢化に伴い、農業の担い手不足は深刻さが増しております。特に先ほどのご答弁にもありましたように、東部地域に多い中山間地域では傾斜地や狭小農地が多く、そのような農地は借手が見つからず、また農業後継者へ相続できない農家も多いと聞いております。このような農地は、農地中間管理機構に借りてもらうことも難しく、農業者からは今後この農地をどのようにしたらよいかというお困りの声も聞こえてきます。さらに、中山間地域における耕作放棄地は有害鳥獣のすみかとなり、農作物被害の拡大や特定家畜伝染病などへのリスクが高まるなど、負の連鎖が生じる要因にもなっております。隣の高崎市においては、約7ヘクタールを超える耕作放棄地に大規模な予算を投じ農地を再生して、国内有数の農業法人を誘致している事例もあります。もちろん予算を投じることだけが将来にわたった農業収入の増加と安定した経営継続につながるわけではないことは承知しておりますが、本市においても中長期的な目線で見れば深刻化する耕作放棄地問題を解消するために農地の大区画化を図り、新規参入企業等を市外から呼び込むような施策も可能性としては考えられると思いますが、当局の見解を伺います。

【農政部長】 耕作放棄地を解消して農地の大区画化を図ることについてでございます。議員ご指摘のとおり、農業の担い手不足は年々深刻さを増し、特に中山間地域における耕作放棄地は止まらず、大きな課題であると認識しておりますので、耕作放棄地再生支援事業においては補助要件を、若干ですが、充実させていただいております。農地のさらなる利用は、農業政策の重要なポイントの一つでありますので、地域農業者の意向や新規参入者の状況等を踏まえながら、関係機関と連携して、本市にとって効果的な農業施策を検討してまいりたいと考えております。

【1番(阿久澤萌議員)】 効果的な農地施策を期待いたします。
ここからは、さらなる農地活用へ向けた要望になりますが、農家は農地を借りる際に土地の状況やその近くで農機具を一時的に置かせてもらえる場所があるかなど、農地を借りる際に検討材料となる情報を事前に把握してから実際に借りることを検討されると思います。その情報を獲得できるまでには、仲間の農業者や地域住民との関係づくりができていることが前提になります。県外や地域外から新規就農された方にとっては、そうした関係づくりに時間がかかるものであると思いますし、地域の農業者が持っている情報にアクセスしにくいことも考えられます。新規就農者が規模拡大をしたいと思ったときには、農地を使ってくれる大変よい機会となりますし、その機会を逃さないためにも、農地の情報以外に新規就農者がどんな情報を必要としているのかということも含めた積極的な情報収集や効果的な情報提供をお願いしたいと思います。
続きまして、特定家畜伝染病発生農場への支援について伺います。本市農業の基幹産業である畜産の中でも大きな割合を占める養豚ですが、今年に入って本市の2つの農場で豚熱が発生しております。これを受けて、従来の支援に加え、新たに養豚農家の防疫対策支援事業を行っていることは、これまでの議員の皆様のご質問にありましたので、理解しているところでございますが、実際の発生農場に対する市の支援について伺います。

【農政部長】 これまで事案が発生した際は、従来の対応に加えて臨時的な措置を講じてきました。今回は、養鶏農家も含めた消毒、防疫資材の臨時補助と緩衝帯の整備拡充となります。これらの対策を検討する際に、発生農場への個別対応に関しましても協議、確認しますが、国から財政措置があること、また民間の保険で自身で備えることができる部分もあること、市全体の財政等を勘案して、個別支援ではなく全体の臨時対策を選択、予算案を議会に提案しているところでございます。今回の事案に関して、国の調査等で個別に支援すべき特殊事情が明らかになった場合など、改めて検討する余地はありますが、基本的に全体的な臨時対応の方向でございます。なお、通常の豚熱防疫対策を進める中では、発生箇所を考慮して事業を工夫できないか、あるいは別メニューですが、担い手支援事業の採択する際に特殊事情として加点するなどの間接的な配慮、対応はしたいと考えております。

【1番(阿久澤萌議員)】 発生農場に対しては、財政措置が国からあることなどを踏まえ、個別支援を行っていないことは承知いたしましたが、ソフト面における発生農場への支援は、今後充実の余地があるのではないかと考えております。発生農場の経営者は、発生後の対応に追われると同時に、経営を継続するか廃業するかの判断を迫られます。その厳しい状況の中で農業経営者が感じた不便さや困り事などがあることは明らかでありますが、たとえ本市の事業に係る課題や要望がなかったとしても、まずは他の農場で発生した場合に生かせる情報もあるとは思いますので、そうした農場の経営者が直面する現状や課題をヒアリングして、情報を蓄積していただきたいと思います。
続いて、畜産事業における継承についてお伺いいたします。本市では、農業者の一層の高齢化と減少が急速に進むことが見込まれる中、畜産業の後継者不足が問題となっておりますが、事業継承の現状についてお伺いいたします。また、廃業した畜産農家の事業を新規就農者が引き継げるような支援の整備状況についても伺います。

【農政部長】 本市では、農業の定着化を推進するため、新規就農者奨励金を交付しておりますが、過去5年間で親の経営を引き継ぐ親元就農の畜産農家10件に対して奨励金を交付しました。この他にも例はありますが、全て親元就農となっております。
次に、畜産関係の新規就農支援についてでございますが、近年の畜産業への就農実績はなく、窓口での就農相談も来ていない状況であります。今後、希望者からの相談があった場合には、第三者継承をはじめとした本市の新規就農支援制度について説明していきたいと思います。また、畜産関係の第三者継承を目指す方向につきましては、本市には全国的にも有名な事例もございます。こういった事例も参考に、個別事情に応じて丁寧に対応することが大切だと考えております。

【1番(阿久澤萌議員)】 ご答弁にありましたように、畜産業においては親元就農の方でも過去5年間で10件、第三者からの継承は近年なしという厳しい状況であります。畜産事業においては、新規就農する場合、一から設備投資を行うとかなりの高額になるため、現実的には難しいからこそ、第三者継承による就農を応援することは、未来の畜産業の担い手を確保するために大事なことだと考えております。就農相談が来ないから希望者がいないとも言い切れないとは思いますし、新規就農は前橋市でと思ってもらえる状態をつくっていくためにも、廃業を考えている予定の農家情報を関係機関と連携して市が積極的に把握して情報を一元化するなどの第三者からの継承のサポートにも取り組んでいただきたいと思います。


次に、自治会についてお伺いいたします。将来的に後期高齢者人口の割合が増加し、また独り暮らし高齢者の増加により地域の困り事も増加していくと予想されます。このような環境においては、自治会の担い手確保もより厳しくなっていくため、中長期的な目線で自治会をこれからも持続可能なものにしていくためには、既存の担い手だけではなく、若者や企業などの多様な担い手と関係を構築し、地域を自治していくことが求められると思います。そこで、新たな担い手による自治会活動の取組事例について伺います。


【市民部長】 新たな担い手による自治会活動の取組事例についてでございますが、ある自治会では自治会役員や関係団体には負担の大きかった地域行事を実行委員会という形式に変更し、地元の企業にも参画してもらったところ、行事内容が充実し、参加者に大変好評であったとのことでございます。また、別の自治会では、地域で事業を展開しているNPOに業務を委託したところ、今までになかった新たな高齢者支援メニューを住民に提供することができたという例もあります。いずれの自治会も新たな担い手が活動に関わることによって、自治会役員などの負担軽減を図ることができたり、活動を継続することができただけでなく、住民にとって今までと違った魅力を創出することができた成功例であると考えております。

【1番(阿久澤萌議員)】 以上で私の質問を終了いたします。ありがとうございます。